自閉症スペクトラム「スペクトラム」、虹や光の波長が徐々に連続して変わっていくような「連続体」を意味します。自閉症には、いずれのタイプにも社会性・コミュニケーション・想像力の障害があり、この3領域の障害が同時にみられる場合を広義の意味での「自閉」として「自閉症スペクトラム」と呼んでいます。自閉症の障害の程度は、きわめて健常者に近いものから、発達障害レベルの高いものまでさまざまです。 高機能自閉症自閉症スペクトラムのうち、知的障害がないものを「高機能自閉症」や「アスペルガー症候群」と呼んでいます。「軽度発達障害」ともいい、障害と健常の境界領域に位置するため、あからさまな哀れみのまなざしに遭わないで済む反面、障害者認知をされにくく、「わがまま」「性格が悪い」「常識がない」「親の育て方が悪い」とのいわれのない非難に晒されやすいといった特徴があります。(社会と接点を持て、自立が出来た軽度発達障害者は、既に障害とは言いません。) 「高機能」とはいうものの知能指数が平均的な健常者より高いとは限らず、知的障害との境界域の場合もあれば、平均的な健常者をはるかに上回る場合もあるため、「低くはない(一般的にはIQ70以上)」という解釈が適当です。 なお、「高機能自閉症」と「アスペルガー症候群」を同じ疾患と見る場合と、高機能自閉症のうち言語障害がないものをアスベルガー症候群とする場合があり、意見が分かれます。「低機能自閉症」と「カナー症候群」は基本的には同じものとして区別していません。 (アスペルガー症候群の詳細については、「アスペルガー症候群」のページをご覧ください。 低機能自閉症(カナー症候群)自閉症スペクトラムのうち、知的障害があるもの(一般的にはIQ70以下)を「低機能自閉症」や「カナー症候群」といいます。自閉症研究の初期の頃には主にカナーによる定義が取り上げられていたため、「古典的自閉症」「典型的自閉症」と呼ぶこともあります。 自閉症の分類方法自閉症は、社会性や他者とのコミュニケーション能力の発達が遅滞する発達障害の一種です。発達障害には、精神遅滞、注意欠陥他動性障害(ADHD)、学習障害(LD)、ダウン症などさまざまな障害がありますが、そのうちの自閉症と自閉症近隣グループを総称して「広汎性発達障害」(PDD)といいます。(PDDはWHOなどで用いている用語です。) 自閉症(Autism)には、症状や知的能力レベルなどに明確な線引きがないため、「自閉症スペクトラム」という考え方で広義の自閉症をとらえ、そのなかで便宜上「低機能自閉症」と「高機能自閉症」の2つにに大きく分けています。 なお、ある病院で「自閉症」だといわれた子供は、別のところで「広汎性発達障害」だといわれたり、あるいは「ADHD」、「LD]と診断される場合もありますが、これらの各々の境界線は不明瞭であり、いかなる名前の発達障害であってもすべて「広汎性発達障害」に含まれます。 |
|
